*第52回都民塾のご報告

2017年10月26日(木)中央区築地本願寺講堂

第52回都民塾(呼び掛け人 立石晴康前東京都議会議員)が、平成29年10月26日(木)午後7時から中央区の築地本願寺講堂で開かれた。
          
今回は夕刊フジのスポーツ担当記者、飯田絵美さんを招き、スポーツをテーマに開催した。
 
飯田さんは、成城大学文芸学部卒。産経新聞社入社。サンケイスポーツ記者としてバレーボール、テニス、サッカーなどを担当。シドニー五輪や日韓W杯を取材する。           
プロ野球ではヤクルトの番記者となり、野村克也氏や王貞治氏らと交流がある。コーチングを学び、㈶生涯学習開発財団の認定コーチを取得した。
            
飯田さんは、最初に「スポーツの魅力」を話した。
「健康になり、仲間との繋がりができる。ストレスの発散、話題にもなる。スポーツ選手は挫折やケガから這い上がる。こうした選手の奮闘ぶりをみると自分も頑張ろうと勇気、やる気が出る。生きるヒントにもなる」           
 
続いて、交流のあったプロ野球の野村、王、長嶋茂雄の3人を様々な角度から分析した。           
「野村監督は、王や長嶋には負けないという闘争心、向上心があった。ユーモアがあり、広報マンであり、情報収集・分析はピカイチで部下を再生した」           
 
「日本人は引き際の美学が好きだ。原節子、山口百恵、安室奈美恵らの引退の仕方がそうだ。野村は、もう歳なんだから引退したら、という声など気にしない。楽天の監督は74歳までやった。同世代に勇気と希望を与えたいと思い続けた」           
            
「王さんは、756本の本塁打を打って国民栄誉賞をもらったが、そのあと不人気のパリーグのダイエーの監督をやった。WBCの監督も引き受けてがいなかったので受けた。愛する野球のために役に立ちたいという思いがずっとある」
            
「私が病気で休職して3年ぶりに会った時、『久しぶり、体調はどう、無理しちゃだめだよ』と声をかけてくれ、涙が出た。仲間がピンチや苦しいとき、声をかけてくれるのが王さん。知人や友だちの弱い心を見過ごさない器の大きな人」           
 
「長嶋さんは、三振も華麗でカッコいいい。打てないとき、どうすれば観客が喜んでくれるか、常に研究していた。一生に一度しか球場に来れない人もいる。だから手抜きはできない、その人のために自分の全てを出すんだ、と考えている」           
          
「脳梗塞で右半身のマヒと言語障害が残った。でも、取材に応じるし、会合にも出ている。ナガシマシゲオが頑張っている姿、どう生きているかをみんなに見せたい、と思っている。本物のプロだし、永遠のスーパースター」           
            
東京五輪のとき、野村さんは84歳、長嶋さんは83歳、王さんは79歳になる。3人ともWBCや五輪と関わりがあるが、みなさんは、五輪は見るだけのものと考えてはいないでしょうか?と五輪は誰のための舞台か、で締めくくった。
            
「通訳やボランティアでなくていい。外国からのお客さんに笑顔を見せ、話しかけ、道案内でいいと思う。五輪を通じて、自分はどんな人間か、と確認するチャンスにすべき。野村、王、長嶋の3人とも『大人になるのは楽しい』と、自分の生き方を楽しんでいる。皆さんも、自分の役割を見つけてほしい」