*第68回都民塾のご報告(第38回立石旅行会)*

2019年3月2日~3月3日

都民塾(呼び掛け人 立石晴康前東京都議会議員)は、3月2、3日に実施した「第38回 立石旅行会」に協賛。旅行先は、那須御用邸のある那須高原。
 
代表世話人の野口和久さんが、かつて産経新聞宮内庁記者として昭和・平成天皇を取材した思い出などをバス車中でスピーチ。多くの塾員も参加した。
 
立石さんは「今年で平成が終わるにあたり、旅行会は、皇室と関係のある土地を訪ねたいという思いから那須高原を選びました。代表世話人の野口さんが宮内庁記者として那須御用邸で天皇会見を取材したことを知り、『平成を振り返る』というタイトルでの講演を頼みました」と話す。
 


今年の立石旅行会は、例年通り、大勢の方に参加して頂いた。1泊2日の日程で3月2日(土)朝、築地本願寺を出発、一路、那須高原へと向かった。
 
野口さんのスピーチは、各バスの車中で行われた。昭和天皇の那須御用邸での記者会見から話し始めた。
 
「那須御用邸の会見は、御用邸の丘の上にある東屋であり、東屋まで10分位、陛下とご一緒に歩きます。幹事だった僕は陛下のそばを歩くことができ、『今年は冷夏でしたが那須御用邸の植物に影響はありましたか』と質問しました。陛下は『それは上(東屋)で話します』と答えられました。当意即妙さとユーモアに驚きました」
 
陛下のお住まいの皇居の吹上御所についても話した。「陛下が那須や葉山の御用邸にお出かけになり留守にしたとき、吹上御所を見学する機会がありました。御所までの道は高い木々に覆われ沼もあってジャングルのようでした。また、陛下は草も植物というお考えで、草取りはせず、吹上御所の周りは草で埋まっていました。これにはびっくりすると同時に陛下のお人柄が表れていると思いました」
 
野口さんは次に、平成最後の今年の皇室をめぐる主な日程を説明した。「4月1日に新元号が発表されます。これまで年号は中国の古典から採用しましたが、今回は日本の古典からの採用も考えられているそうです。4月30日に天皇陛下が譲位され、5月1日に皇太子が新天皇に即位されます」
 
「10月22日に即位礼正殿の儀で即位を宣言、パレードで国民の祝福を受けられます。皆さんも都内でパレードを見ることができます。11月14,15日と国民の安寧を祈る大嘗祭(だいじょうさい)が挙行されます」と説明した後、両陛下のお住まいや秋篠宮さまの地位などについて話した。
 
「皇太子ご夫妻は即位後、皇居の吹上御所に移られ、上皇、上皇后となられる両陛下は、皇太子ご一家が住む東宮御所(元赤坂)に住まわれます。皇太子の即位で『皇太子』の地位は空位になります。皇位継承順位1位となる弟の秋篠宮さまは『皇嗣(こうし)』と呼ばれ、待遇は皇太子並みになります」
 
最後は、天皇陛下の昨年12月の85歳の誕生日の記者会見での言葉を紹介した。「陛下は、象徴として歩んだ30年を『天皇としての旅』と表現され、皇后さまの献身を涙声で話され、先の大戦や自然災害の犠牲者に思いを声を震わせ話されました。これが、平成天皇の本当のお姿だと思い、目頭が熱くなりました」
 
午後4時過ぎ、宿泊先の「ロイヤルホテル那須」に到着、午後6時から「立石旅行会」恒例の式典と懇親会が、同ホテル大宴会場で開かれた。2部構成で1部の式典は、主催者を代表して小堀章三さんが、立石さんを激励する挨拶。観世流能楽師の中村裕先生(中央区能に親しむ会)が謡を披露して盛り上げた。
 


 


立石さんの謝辞のあと、鏡開きが行われ、山本晴保氏の発声で乾杯をした後、第2部の懇親会へ移った。演芸では、バスの各号車の順に演芸披露があり、それぞれの熱演に大きな拍手が巻き起こった。
 


 


 


 


続いて、浜町音頭保存会(会長福田昭三氏)の「浜町美人音頭」の踊りは、練習の成果を発揮した見事なもので、「日本一」のかけ声も飛んだ。「東京音頭」の踊りでは、参加者がメンバーの輪に加わり会場を練り歩き、大いに盛り上がった。
 


 


佐々木菜穂子団長の東京藝大メンバーで結成された「月島歌劇団」は、日本の唱歌「早春賦」と「荒城の月」、歌謡曲では美空ひばりの「真っ赤な太陽」、18番のオペラではプッチーニ 《トゥーランドット》第3幕から「誰も寝てはならぬ」を熱唱。月島歌劇団のリードのもと全員で「川の流れのように」と「ふるさと」を合唱、目を潤ませながら歌う女性の姿も見られた。
 


 


 


 


この合間に、恒例の「福引き」が行われた。東京ディズニーランド招待券など多数の豪華賞品。みんなが、入場前に受け取った番号札を握り占める中、次々に当選番号が発表され、そのつど会場は、歓声とため息に包まれた。
 
最後は、大前実之さん、青木幹則さん、大八木勇夫さん、という明治大学・法政大学応援部OBの指揮のもと、「フレフレ立石」「フレフレ中央区」のエールで懇親会は幕を閉じた。
 


3日朝、朝食を取った後、ホテルを出発、バスの車中から那須御用邸を遠くに眺め、その静けさと広さに、みんな驚いていた。続いて、「お菓子の城」に立ち寄り、「御用邸の月」、「那須高原バウムクーヘン」等の和洋菓子を買い求めた。
 
都内に入り、車中から中央区築地から移った豊洲市場と中央区晴海に建設中の2020東京オリンピック選手村を見学、午後4時、予定通り築地本願寺に到着。全員、元気に帰京、「来年、また元気に、立石旅行会で会いましょう」と再会を約束して解散した。