都民塾

都民塾だより No.22

 第22回都民塾が、平成26年10月23日(木)午後7時から、東京・中央区の築地本願寺2階講堂で、前回に続き、2020年の東京オリンピックに関連するテーマで、東京都オリンピック・パラリンピック準備局準備会議担当部長の矢部信栄さんを迎えて開催、100人近い参加者は熱心に耳を傾けた。

 矢部さんは、東京都生活文化局国際部、知事本局国際共同事業担当(アジア大都市ネットワーク)、港湾局、都立駒込病院事務局長などを経て、現職に就いた。国際部時代には、中央区晴海の「パリ広場」実現などに携わった。

 冒頭、呼び掛け人の立石晴康・東京都議会議員の挨拶のあと、金子 光・明海大学准教授は「今回のように、政治・行政・地域のみなさんが共に意見交換することは意義があると思います」と述べた。

 矢部さんは「東京におけるオリンピックムーブメント~1964年大会から2020年大会へ~」をテーマに、オリンピックの歴史からパラリンピック、オリンピック・ムーブメント、64年東京大会から2020年東京大会へ、2020年大会に向けて…と多岐にわたって話した。

 オリンピック・ムーブメントについては、「オリンピックの理念である『オリンピズム』を具現化し、次の世代に受け継いでいくこと。大会期間中はもちろん、大会以外でも推進していく文化、教育分野など様々な活動を指します」

 1964年大会のオリンピック・ムーブメントは、「『都民一人ひとりが主人役』をキャッチにして首都美化運動を展開。テレビのカラー放送、新幹線、セイコーの五輪公式時計採用、日本IBMのコンピュータなど様々な技術革新を生んだ。また、歌舞伎、雅楽などの講演など芸術展示が公式行事となった」

 2020年大会の開催計画については、①コンパクトな会場配置②既存会場の有効活用③東北での競技開催④環境に配慮した大会運営-をあげ、「来年2月に組織委員会が基本計画を出すので、具体的なものになります」と述べた。

 晴海に整備される選手村は、「宿泊可能人数1万7千人、選手のニーズと快適さを満たし、日本の和食を提供したり、伝統芸能を披露するなどして日本文化に触れる場としたい」、大会後は、「住宅棟にして、東京湾岸の新たな都市居住地域に生まれ変ります」

 パラリンピックは、「オリンピックから引き続く祭典として、障害者を含む全ての人が身近でスポーツを楽しむ環境を整備、大いに盛り上げていきたい」

 質疑応答では、「NPOとして手伝いたいが窓口は?」、「町内会、PTAなどいろんな立場で参画すべき」など鋭い質問が相次いだ。「どんどん情報発信していくので、よろしくお願いします」と矢部さんは応えていた。

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