都民塾

都民塾だより No.65

 第65回都民塾(呼び掛け人 立石晴康前東京都議会議員)が、平成30年12月20日(木)午後6時半から中央区の築地本願寺講堂で開かれた。

 今回は、ソプラノ歌手(二期会)のひらやす かつこ先生を招いて「2018年さよならコンサート 音楽の花束をあなたに」のタイトルで行われた。

 ひらやす先生は、武蔵野音楽大学声楽科卒業。在学中、福井記念奨励賞受賞。92年、99年、国際交流基金芸術派遣員として、独、伊、オーストリア、仏、露に国費留学。海外公演も多く、TV、ラジオ、舞台で活躍中。近年はコンサートプロデューサーとして後進育成にも力を注いでいる。

 明るいブルーの素敵なドレスで登場したひらやす先生は、第一部で、『冬景色』『雪の降る街を』『私を泣かせてください』『落葉松』『ウィーン わが夢の町』『オペラ「カルメン」よりハバネラ』を透き通るような美しいソプラノで熱唱。曲を紹介するさい、作曲家とのエピソードなどを披露された。

 伴奏のピアニスト、澤瀉雅子(おもだか・まさこ)先生は、ひらやす先生の歌の合間に『トロイメライ』と『幻想曲さくら』を華麗に演奏。第一部の最後は、ひらやす先生のリードで坂本久の歌った『見上げてごらん夜の星を』を出席した全員で元気よく歌いあげた。

 二部は、「歌と健康と心の癒し」と題して、ひらやす先生が講演。ご自身のことから話した。

 「生まれたのは蔵の街、の千葉県佐原市、いま中央区月島に住んでいます。子どもの頃のがらがら声というコンプレックスが音楽の道に進む原動力になりました。海外留学で学んだ『歌詞を歌うのでなく、イマジネーションをもってリラックスして楽しんで歌いなさい』という教えを今も守っています」

 声帯について。「人間の筋肉で最も小さく、自分の意思を伝える、喜怒哀楽を判ってもらう大事な臓器。人は朝から夜までコミュニケーションをします。絶対してはいけないのは謙譲の美徳と黙っていること、大事なのはしゃべる事です」

 「好きな歌は、環境や生活が違うので皆さん違いますが、必ず情景が浮かびます。好きな歌と情景が結びつくのが理想形です。好きな歌を思い出す、ことで自律神経がピンとなります。歌うことは、自律神経を正しく整えてくれます」

 歌=声楽の効果について。「5つあります。①肺や心肺を高める持久力②情景を思い出す認識力③歌詞をわすれない記憶力、に効果があります。それに、④若返り、年を取らない⑤楽器と違ってお金がかからない、ことがあげられます」

 こう結んだ。「歌うことで、体や心が悪くなったという人はいません。効果ある楽器と考えていいかもしれません。楽しくなり健康につながり、心が癒されます」

 この日は、今年最後の都民塾、立石先生の提案で、出席者に「平成30年の一番の思い出」を30秒スピーチで話してもらった。「息子に孫が生まれた」「婚約したこと」「一番の楽しみは都民塾へ来ること」など様ざまなスピーチがあった。会場を沸かせた人には、立石先生からひらやす先生のCDが贈られた。

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